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2005.01.24

「女性のパンティは何月のテーマかね」

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お気に入りのフレーズ(14)


 扇谷正造との対面は、最初から真剣勝負となった。
「松井君、女性のパンティは何月のテーマかね」
「はあ?」
「きみだったら、パンティを何月号で記事にするか、と訊いているんだよ」
「いつだっていいんじゃないでしょうか?」
 松井はあまりに突飛な扇谷の質問に、ど肝を抜かれた。
「それじゃダメじゃないか。歳時記をつくりなさい。俳句だって季語があるじゃないか。日用品だってないわけではないんだよ」
 斬りつけるように扇谷はいった。酒を勧める間もなかった。

―― 桜井秀勲 『本日発売』

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本日発売―女性誌編集長の物語

■ 読前  
 光文社『女性自身』、祥伝社『微笑』、学研『ラ・セーヌ』と、各社の看板雑誌を次々に育てあげた名編集長が遂に明かす出版界の内幕。
 知力、体力、企画力…が勝負を分ける業界で、したたかに生き抜く人々の激しく優しい人間模様。


■■ 読後  ★★★★
 「女性自身」の編集長に31歳で就任し、100万部雑誌に育て上げた著者が、その時代を小説仕立てで描いたもの。掲出部分は、マスコミ界の大先輩、元「週刊朝日」編集長を訪ねた場面である。

 同じ時期に「女性自身」の取材記者・アンカーマンをしていた長尾三郎の『週刊誌血風録』もおもしろかったが(桜井も登場する)、本書は編集長の立場なので、経営面を含めたちがう内幕があり、緊張感とともに一気に読ませる。

■■■ 桜井秀勲 『本日発売――女性誌編集長の物語』1993.6・イースト・プレス


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