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2006.12.28

■ 北方領土「特命交渉」|鈴木宗男/佐藤優

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鈴木 四年前のメディアスクラムによる「鈴木宗男バッシング」は、いってみればマスコミの本質的な役割が生み出した出来事だったと思っています。つまり、マスコミは権力を叩くことで一定の影響力が生まれるという性質を持っていますが、私は当時、ある種の「権力」だったのですね。だからマスコミは私を叩いた。

他方で、マスコミは権力に擦り寄ることを強制されている面があります。この場合の権力とは、官邸であり検察、そして、外務省です。

マスコミは、官邸や検察といった権力の持つ情報が遮断されると命取りになります。

情報を遮断されないために、マスコミは、間違った情報や何らかの意図が隠されたリー

ク、あるいは情報操作に誘導されやすく、裏づけを取ることなく報道してしまう。マスコミのこうした体質は本来は、非難されてしかるべきです。

しかし、裏をとれないリーク情報が「すごいスクープだ」と評価されて、報じた記者が社内では出世するといういびつなことがよくあります。

また、その背景には権力側の思惑もあります。たとえば検察の場合なら、情報を流すことで世論を形成できるし、世論を背景に事件を摘発すると、担当した検事も評価されて出世することになります。

――「第5章 官僚と政治家のための国益」

■ 北方領土「特命交渉」|鈴木宗男/佐藤優|講談社|200609月|ISBN406213666X

★★★★

《キャッチ・コピー》

驚愕のインサイド・ストーリー 総理大臣の「極秘指令」とは何か?

最初で最後の対論

島は返還寸前だった!

memo

本書は対談形式だが、内容は鈴木の前著『闇権力の執行人』とほとんど重複。

■ 闇権力の執行人|鈴木宗男

■ 国家の自縛|佐藤優

■ 国家の罠――外務省のラスプーチンと呼ばれて|佐藤優 

■ 国家の崩壊|佐藤優

■ 自壊する帝国|佐藤優

 インテリジェンス 武器なき戦争|手嶋龍一/佐藤優

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