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2007.03.22

■ 『坊ちゃんの』時代 第四部明治流星雨|関川夏央/谷口ジロー

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明治末期の人と社会は、時間節約のために発明開発された大量生産品をきれいにとり払えば、八十余年後の現代となんら差はない。いや現代日本人の精神と生活の基底が文化・文政期に据えられたのだとすれば、八十余年どころか二百年近く変わりないのである。

明治人は歴史上の群像に見えて、実はついきのうの人々である。彼らの言動と行動、悩みと喜びを共有できるなら、明治人がつくりあげるドラマはすなわち現代人のドラマにほかならない。現代人が、たんに現代人であることで傲慢でいられるいわれはないと思いあたったとき、この長いひとつながりの物語は発想された。〔…〕

第四部では、マンガにはなじみにくい「大逆事件」とその前夜をあつかった。

それは、この事件の明治知識人に与えた衝撃と影響の大きさははかりがたく、昭和二十年の破滅へとつながる道はこれによって定められたのであるから、明治精神史を描くなら不可欠であると見とおしたためだ。しかし、やはり事件そのものと主人公の性質による束縛から、作品にユーモアという重要な要素に欠けた憾みは大いに残った。

――「明治流星雨」について

■ 『坊ちゃんの』時代 第四部 明治流星雨|関川夏央/谷口ジロー|双葉社|19954月|ISBN: 4575933953

★★★★

《キャッチ・コピー》

ハレー彗星が長い不吉な尾を曳いて地球に接近したのは、明治四十三年だった。彗星の淡い光芒とともに歴史の舞台を横切った秋水、須賀子、寒村、そして血気に満ちた不運な青年たち──。明治から現代を照射する関川・谷口コンビの力作第四部。

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