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2007.03.23

■ 『坊ちゃんの』時代 第五部不機嫌亭漱石|関川夏央/谷口ジロー

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旧知の編集者に、なにか長編マンガを構想せよといわれたのが1985年のことだった。

私は、漱石の『坊っちゃん』という小説の成立過程を縦糸に、明治末年の日本とその思想状況を描きたいと考えたのだが、当時もっとも同時代的な表現分野であったマンガでそれを行なうのは、試みるに価値あることと思われた。

それから12年、畏友谷口ジローとともにこのシリーズを製作してきた〔…〕

ここで物語の製作方法について、少ししるしておきたい。

このマンガ作品は谷口ジローと関川夏央の共著であり、どちらが主どちらが従ということはない。だが仕事の分け持ちはある。具体的にはこういうことだ。

まず私(関川)が全体を漠然と構想した。つまり企画である。そして一作ごとに比較的つぶさな、映画のシナリオとほぼおなじスタイルの脚本を書いた。

谷口がそれを構成し、作画した。その際谷口が脚本の設定やダイアローグをかえるということはないので、俗につかわれる「原作」という呼びかたはできない。やはり脚本である。谷口の職業は、映画でいうなら撮影と監督になる。キャラクターの造型も彼の手になるから、キャスティングもである。

絵ができあがるとダイアローグやナレーション(マンガ用語でいうネーム)を私が直した。絵にダイアローグがふさわしくない場合は、ダイアローグの方を改めてしまうのである。各作品とも雑誌(週刊「漫画アクション」)に連載されたのだが、単行本化にあたってはもう一度ゲラをとった。ここでも文字を直し、不要なページとカットを切り落とした。または挿しかえ追加し、映画でいえは編集を行なった。

――『「坊っちゃん」の時代』の完結

■ 『坊ちゃんの』時代 第五部 不機嫌亭漱石|関川夏央/谷口ジロー|双葉社|19977月|ISBN: 4575935239

★★★★

《キャッチ・コピー》

明治は終焉した。果たして明治時代とは何だったのか。生死の境を往還する漱石の脳裡に去来するものは──鴎外、啄木、子規、一葉、二葉亭、ハーン、そして猫。明治を描ききった関川・谷口コンビの傑作、ついに完結!

関川夏央/谷口ジロー■ 坊ちゃんの時代

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関川夏央/谷口ジロー■ 『坊ちゃんの』時代 第五部 不機嫌亭漱石

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