青島幸男■ ちょっとまった!青島だァ
自画自賛してなにが悪いの、オレに言わせリャ、自画自賛できない奴は、生涯、自分に満足のいく人生なんて歩めないと思うね。オレは、自画自賛大好き。自画自賛大いにけっこうじゃないの。自分で作って自分でほめてるのが一番いいんだよ。
誰に迷惑をかけるわけじゃなし、大いに自画自賛すべきだね。日本の悪い風習だと思うね。自分をほめたがらないとか、自分をほめることを人が認めないなんていうのは因習だよ。〔…〕
オレは本来、自意識過剰で、自己顕示欲のかたまりみたいな人間だ。元来、そういう人間なんだから、そうさせてよ。オレはね、ずっとこのまま自己顕示欲ってものを維持して生きたいね。
自己顕示欲って恥ずかしいことかい。 自分を前面に出すと、世間じゃすぐ「軽薄」とか「浮薄」だとか言う。じゃあ、重々しく堅苦しい人間が質のいい人間なんて言えるのかね。オレはそうは思わないよ。
軽いということ、何につけても軽くあるということって、これが簡単そうでうまくいかないらしい。そうかな、オレなんか簡単に軽く生きられるけどね。そんなに難しく考えなくていいんだよ。なにごとも。軽くいきましョー、軽くってなもんだ。
――「むすびに代えて 軽さの研究」
■ ちょっとまった!青島だァ|青島幸男|岩波書店|2006年12月|ISBN:9784000280945
★★
《キャッチ・コピー》
会社の常識を疑え、自分のオリを破れ! 大胆にして繊細、マルチ人間にして一匹狼。20代で放送作家としてデビューして以降、さまざまな方面で活躍を続ける青島幸男の年代記。「無責任」という反時代の哲学を語る!
《memo》
読んでいて情けなくなるようなサイテーの「自画自賛」本。
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