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2007.07.15

最相葉月■ 東京大学応援部物語

20070715saisyotokyoda

やはりそうなのか、と私は思った。濃い人間関係、熱さ、一体感を求めて。人と争ったり傷つけあうことを恐れて失っていた感情を取り戻したい。他人のためになることをしたい……。

聞いているほうが照れくさくなるような言葉を、彼らはなんの街いもなく口にする。感動や熱さは何かを成し遂げた結果得られるものであるはずだが、彼らにとってそれは目的なのである。

高校時代、厳しい競争の中にいた東大生らしい動機なのだろうか。それとも、今の若者たちに共通する自然な感情なのだろうか。〔…〕

野球についていえば、カウントの数え方もわからないため、S(ストライク)、B(ボール)、O(アウト)の意味から説明しなければならない部員もいるという。スポーツを知らずに、スポーツを応援する。なぜ応援部に入ったのかといえば、熱さが欲しかったからだという。

スポーツを見るのが好き、だから応援が楽しい――自然にそういえない彼らの中で、応援の意味は捩れ、屈折していく。みんなと一緒にいられるから、だから、応援するのか。それが、応援なのか。それがスポーツを応援することなのだろうか。

■ 東京大学応援部物語|最相葉月|集英社|2003 09月|ISBN9784087811537

★★★

《キャッチ・コピー》

たった一球に絶叫した。たった一勝に号泣した。こんなやつら、見たことない。これが天下の東大生?! はみだしエリートたちのささやかな奇跡。

memo

 これが青春。

*

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