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2007.07.07

米原万里■ 発明マニア

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現在でも水不足の状態に置かれている人の数は20億人に達していて、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の予測によると2025年にはその数、50億人に達する。

熱帯林の砂漠化によって無数の生物種が絶滅し、今の10分の1になる等々、その黙示録的人類壊滅のプロセスをここに記すには紙幅が足らない。このプロセスをストップさせるには、先進国の過剰消費経済をストップするしかなく、しかし、その可能性は絶望的に低いので、わがアイデアを紹介するにとどめる。

海面水位を上げつつある海洋から、枯渇しつつあるカスピ海やすでに地上から消失したと伝えられるアラル海、チャド湖その他の河川湖沼にパイプラインで淡水化した海水を注入するのだ。

これには、石油を運搬するためのパイプライン設置技術を生かす。

また、モンゴルやサウジアラビアやアフリカ、中央アジア、中南米の砂漠地帯を掘削して巨大な穴を設け、そこに淡水化した海水を流入する人工湖沼を造成し、その周囲に植林を進めてCO2の削減および酸素の増加にも貢献する。

水域ができることによって、砂漠地帯上空の水蒸気が増え、降水量増加を促すはずである。

――「海面水位上昇を食い止める方法その2

■ 発明マニア|米原万里|毎日新聞社|2007 03月|ISBN9784620318059

★★★

《キャッチ・コピー》

米原万里的、ワンダーランド。絶筆の連載。究極の温暖化対策から日本人男性の誇りと自信向上計画、イビキ防止器具まで―この世の、あらゆる難問を解決する119の発明。

memo

 伝書鳩とオウムをかけ合わせた伝言オウムバトから、温暖化による南極北極の氷解を防止する方法まで、92段組500ページの発明の本。ボリュームに圧倒されてゆっくり楽しめないのが難点。著者本人のイラスト(=新井八代)がチープで、理知的コラムをうさんくさい装いにしているのがまた何ともいえずいいです。

*

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