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2007.07.27

内田樹■ 街場の中国論

 

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なにしろ13億人ですからね。言語も習俗も違う13億人を相手に政治的マヌーヴァーを行うわけですから、誰にでもわかる「大きな物語」であることが絶対に必要なわけです。〔…〕

「大躍進」とか「文化大革命」とか「造反有理」とかが、その代表ですね。中国のような巨大で複雑な社会システムをスローガンひとつでどうこうできるはずがないと、ふつうの人は考える。

でも、話は逆なんですね。中国のような巨大で複雑なシステムは、単純なスローガンで国民的動員をかける以外に動かしょうがないんです。

毛沢東はその「単純な物語」をつくり出す天才だった毛沢東はつねに「話を異常に簡単にする」ことで、国民的なエネルギーを動員することに繰り返し成功した。どのような制度的難問も主体の断固たる革命的決意ひとつでどうにでもなると信じさせる能力において、毛沢東は世界史上有数の天才でしょう。

僕自身は「話を簡単にすること」についてはつねに懐疑的なんですけれど、13億人相手には「話を簡単にする」以外にどのような統治方法があるのか、代案があったら出してみろと言われたら、一言もありません。

■ 街場の中国論|内田樹|ミシマ社|2007 06月|ISBN9784903908007

★★★

《キャッチ・コピー》

「予備知識なし」で読みはじめることができ、かつ「専門家」では絶対に指摘しない「本質」をついてくる、内田樹の『街場』シリーズ最新刊。日中関係の見方がまるで変わる、「なるほど!」の10講義。

memo

 本書で、「中国が環境問題で地球を破壊する」という当方の疑念解決には結びつかなかったが、日本は「アメリカと中国」というどちらの「中華」を選ぶのか? という発想と論考ははさすがタツル先生。

*

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