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2007.08.26

あさのあつこ■ バッテリー

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 あっ、確かに、ボールを受けた。一瞬、そんな思いが身体をまっすぐにかける。

自分のミットの中にいるのは、ゴム製のボールではなく、もっと別の生きている、体温のあるもの。指を出したら噛みついてくるような小さく猛々しい生き物。そんな奴がいるんだ。豪は、ミットを軽くおさえた。

(やっぱり、あいつすげえんだ)

ため息がもれた。『ボールが生きている』――よく言われるその言葉の本当の意味が今、肉体で理解できた気がした。速いとか、コントロールがいいとか、そんな意味じゃないのだ。

確かに、ここにボールがいると感じさせる力。140グラムにたらないゴムの球に、命みたいなものを感じさせる力。そんな力のこと。

頭の上で、大きく息をはき出す音がした。東谷がしゃがみこむ。

「あかん。コースまでわかってて、バットにかすりもせんかった」

■ バッテリー|あさのあつこ|角川書店|2003 12月|文庫|ISBN9784043721016

★★★★

《キャッチ・コピー》

中学入学を目前に控えた春休み、岡山県境の地方都市、新田に引っ越してきた原田巧。天才ピッチャーとしての才能に絶大な自信を持ち、それゆえ時に冷酷なまでに他者を切り捨てる巧の前に、同級生の永倉豪が現れ、彼とバッテリーを組むことを熱望する。巧に対し、豪はミットを構え本気の野球を申し出るが―。

『これは本当に児童書なのか!?』ジャンルを越え、大人も子どもも夢中にさせた話題作。

memo

教育画劇版(元本) 19962001、角川文庫版 20032006、……10,000,000部超え!!

あすかコミックス版 20052007もある。

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