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2007.08.08

佐藤優■ 地球を斬る

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田中均氏の見通しは甘かった。小泉訪朝で拉致問題に関する正確な情報を日本外務省は引き出すことができなかった。外交は結果責任である。この時点で田中均氏は少なくともアジア太平洋局長を辞任すべきであった。

しかし、ポストにしがみついた。田中均氏の主観的意識では「自分以外に対北朝鮮外交の突破口を開くことができる人物はいない」と思ったのであろう。

しかし、官僚はポストで仕事をする「国家の機械」である。当該官僚が余人をもって替え難いと思った瞬間に、そのポストを去った方がよいというのが、筆者が霞が関官僚の生態観察から得た経験則である。

田中均氏は有能な外交官で、自らの命を国益のために投げ出すという職業的良心をもっている人物であると筆者は認識している。それにもかかわらず、筆者が田中均外交について論評するときにいつも辛口になってしまうのは、同氏の手法に有能な日本型外務官僚が陥りやすい罠が凝縮されていると考えているからだ。

――「外務省震撼、手嶋龍一論文1

■ 地球を斬る|佐藤優|角川学芸出版|2007 06月|ISBN9784046211033

★★★

《キャッチ・コピー》

剥き出しの利害が衝突する世界を佐藤優が読む。日本と日本人は生き残れるか。

辣腕外交官として政治のリアリズムを知り抜く著者がロシア、イスラエル、アラブ諸国など世界各地の動向と第三次世界大戦のシナリオを読み解き、勢力均衡外交の視点をもって世界に対峙すべき日本のあり方を提言する。

Web◆佐藤優の地球を斬る

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