« 志ん朝の仲間たち■ まわりまわって古今亭志ん朝 | トップページ | 矢野誠一/中原道夫■ 衣食遊住がらくた館 »

2007.09.24

杉浦茂■ 杉浦茂――自伝と回想

20070924sugiurajiden

昭和78年頃か。油絵を止めざるを得なくなって、『のらくろ』の田河水泡先生の弟子になるの。『あんみつ姫』の倉金章介、その頃は良行って言って、しばらくして山脇の女学生だった長谷川町子さんがきた。髪はお下げだった。〔…〕

田河先生は、こう描けとか全然言わない。全然教えない。漫画はね、人の言うことをきいたり、命令を受けたりしちゃあだめだよって。あくまでも強烈に自分の個性を発揮しなくちゃいけないよ。だから下手でもいいんですよ。人まねはいけない。〔…〕

あたし、堅苦しいことやリクツっぽいお話が嫌い。あたしが猿飛描く時は、なんにも参考書見ないで、ただケント紙一枚置いて、ぶっつけ本番で描いてく。

ろくすっぽ鉛筆の下書きもしません。

次のページがどうなるかなんて自分でも全然わかんないですよ。「なんか思い付くだろう」なんて思いながらね。途中で昼メシ食ったり。

描き出すとね、さっきまで考えてたこともどんどん変わっちゃうし。そのハチャメチャなところがかえっていいんですね。活気が出てくるの。無意味、イコール、ナンセンス。

――聞き書き・ハチャメチャのイノセンス 後藤繁雄

*

*

■ 杉浦茂――自伝と回想|杉浦茂|筑摩書房|2002 04月|ISBN9784480885180

★★★

《キャッチ・コピー》

だれも知らないマンガの歴史。本人による回想、唯一の弟子の証言、最後のインタビュー、リスト付作品論などでつづる、もうひとりの巨匠の知られざる全貌。

遠い記憶(杉浦茂)/先生との半世紀(斉藤あきら)/聞き書き―ハチャメチャのイノセンス(後藤繁雄)/杉浦茂は生きている!(井上晴樹)

中野晴行■ 謎のマンガ家・酒井七馬伝――「新宝島」伝説の光と影

うしおそうじ■ 手塚治虫とボク

武居俊樹■ 赤塚不二夫のことを書いたのだ!!

|

« 志ん朝の仲間たち■ まわりまわって古今亭志ん朝 | トップページ | 矢野誠一/中原道夫■ 衣食遊住がらくた館 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 杉浦茂■ 杉浦茂――自伝と回想:

« 志ん朝の仲間たち■ まわりまわって古今亭志ん朝 | トップページ | 矢野誠一/中原道夫■ 衣食遊住がらくた館 »