« 斎藤美奈子■ たまには、時事ネタ | トップページ | 重松清■ なぎさの媚薬(4)――きみが最後に出会ったひとは »

2007.09.14

森まゆみ■ アジア四十雀

20070914moriasia

3日目の夜、行きの飛行機でいっしょだった日本の紳士が食事に招いて下さった。彼は中国との合弁会社の社長を務め、4年間単身赴任していたが、リタイアしたあと、かつての部下に会いに来たという。〔…〕

その方によると中国で大学を出た人は日本の大学院を出たよりも優秀で使える。共産党の上の方はみんな旧ソ連に留学したエリートが多い。いいレストランで食事をしているのは、そうした幹部やエリートで、自分の金で飲み食いする人は少ない。

しかし日本でいう官官接待を受けたとか自分だけ甘い汁を吸っているといった後ろめたさはなく、「よくぞここまで出世した」という感覚でこれは日本人には理解しがたい。

ここでの社会主義というのは平等社会をめざすのでなく、とりあえず食えない人をなくすことみたいですね。

貧富の差や不公平はたくさんある。それでもどちらが幸せかと自問すると、中国人の方が日本人より幸せな気がしますね」

と温顔をほころばせて紳士はゆったりとおっしゃった。

――北京・自転車自作自演

*

*

■ アジア四十雀|森まゆみ|平凡社|2001 09月|ISBN9784582829693

★★

《キャッチ・コピー》

子育てに仕事に走り続けてきた著者が、20年ぶりにパスポートを取得。インドを皮切りに韓国、タイ、中国、モンゴルなど、アジアへの旅に開眼し、独自の視点で綴る紀行。旅は40歳からが面白い!

*

杉本信行■ 大地の咆哮――元上海総領事が見た中国

*

森まゆみ ■「谷根千」の冒険

森まゆみ■ こんにちは一葉さん

森まゆみ■一葉の四季

近藤富枝/森まゆみ■ 一葉のきもの

|

« 斎藤美奈子■ たまには、時事ネタ | トップページ | 重松清■ なぎさの媚薬(4)――きみが最後に出会ったひとは »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 斎藤美奈子■ たまには、時事ネタ | トップページ | 重松清■ なぎさの媚薬(4)――きみが最後に出会ったひとは »