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2007.11.07

神保哲生■ ツバル――地球温暖化に沈む国

20071107jinnbotubaru

主に先進国の経済活動が排出する温室効果ガスに起因する地球の温暖化とそれに伴う海面上昇。

海面上昇の結果ツバルが経験している内からの洪水と外からの海岸浸食。海水の地下淡水層への浸入と、ツバル国民の生活基盤をなす農業や海員養成学校への壊滅的な打撃。ツバル伝統の自給自足経済の崩壊。そして、新しい現金経済に適応できない人たちが陥る失業、貧困、栄養失調等々。地球温暖化はすでにこれだけの問選をツバルに与えている。〔…〕

ツバルの政府は、もはや自国の国土が海に沈むのは時間の問題だと判断し、ツバルの国民を海外に移住させることで、ツバルの主権と文化をなんとか守っていこうと考えた。その上での苦渋の決断だった。

これは、環境上の理由からもはや自国の国土に人が住めなくなった人々による、環境難民としての国外脱出にはかならない。ついに温暖化が、長いあいだ懸念されていた地球規模の環境難民の第1号を生んだのである。

ツバル政府は、脱出先として、オーストラリアとニュージーランドの2国に、自国民の受け入れを要請した。しかし、オーストラリアはこれを拒否、ニュージーランドが辛うじて年間75人を限度に、ツバル人の永住を前提とする受け入れに合意した。

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■ ツバル増補版――地球温暖化に沈む国|神保哲生|春秋社|2007 07月増補版|ISBN9784393741504

★★★

《キャッチ・コピー》

海面上昇で水没の危機に瀕する南太平洋の島国ツバル。現実化した環境問題の衝撃を綿密な取材によってまざまざと描いた。

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