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2007.11.09

ジュディ・バドニッツ/岸本佐知子:訳■ 空中スキップ

20071109badokuttyuu

次の日は金曜日だった。私は会社を休んで家にいた。

そこに神がやってきた。私は寝床の中だった。〔…〕

「ジョー、お前の助けが欲しい」神はそう言ってため息を一つつき、頭を抱えた。〔…〕

「わしは民の代表としてお前の意見が聞きたいのだ。教えてくれジョー、いったいお前たちは何が問題なのだ? なぜ人間の魂はかくも弱いのだ? なぜもう誰もわしを信じなくなったのだ?」

「なかなか複雑な問題です」

「もう誰もわしに悩みを相談しょうとせんのだ」と神は言った。

「みんなカウンセリングに行ったり自己啓発本を読んだりしてますからね。でなきゃ鍼もあるし、抗鬱剤もあるし」

「奇跡でも起こしてみせたら、昔のようにわしを信じてくれるだろうか」

「それはどうでしょう」と私は言った。

――「アベレージ・ジョー」

*

*

■ 空中スキップ|ジュディ・バドニッツ/岸本佐知子|マガジンハウス|2007 02月|ISBN9784838715404

★★★

《キャッチ・コピー》

素っ頓狂ながら、ブラックに満ち、どこか現代のやるせない気持ちに通じる世界を描いたジュディ・バドニッツの23の短編。妄想爆発。シュールでブラック。救われない笑いの世界にようこそ。

memo

アベレージ・ジョーは、世界中のマーケティングを左右するほどの“究極の平均値”男。

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