佐藤優■ 佐藤優国家を斬る
私はマスコミ無罪論なんです。全く責任がない、こういうふうに考えております。
なぜならマスコミは媒体だからです。しかも商業媒体なんです。ということは、常に増殖する資本として動くということで、儲かりやいいというのが資本主義社会の論理であり倫理なんですね。
ですからそれに忠実に従っているだけなんですね。ですから値段があってそれが売れれば何でも出すことだと思うんです。〔…〕
重要なのは、我々はマスメディアが悪いというような議論のところで、実は本当の悪党を許しているわけなんです。マスメディアに情報を提供している奴です。
マスメディアに情報を提供する奴というのは公権力なんですよ。その公権力が匿名でリーク情報を出すわけです。
だから、ああそうか、松岡利勝さん、誰に殺されたかということになれば、マスコミに殺されたという意見に対しては、僕は、それは真犯人を隠しているだけだと思う。マスコミにリークした官僚に殺されたんです。こういうふうに言っているわけです
――現代日本の官僚階級
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■ 佐藤優国家を斬る│佐藤優|同時代社|2007年 10月|ISBN:9784886836151
★★
《キャッチ・コピー》
「国家主義者」佐藤優が「国家」と闘う論理を明らかにし、「官僚階級」による収奪の構造を衝く。「左翼」との、少し分け入った対話も収録。宮崎学、コーディネーション。
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