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2008.02.04

池澤夏樹■ 叡智の断片

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実際の話、老いるというのはどういうことか。イギリスの作家アンソニー・パウエルは「老いるとは、犯してもいない罪で処罰されるようなもの」と言う。〔…〕

フランソワーズ・サガンの小説の中だったと思うが、18歳の少女が「わたしがいつかお婆さんになるなんて言語道断だわ」と言っていた。そのとおり、老いるのは不当なことなのだ。最初は怒り、やがてしかたなく慣れる。

チャーチルがズボンの前ボタンが開いていますと注意された時に、「気にしなくていい。死んだ鳥は巣から出ないから」と言ったのはなかなか悲しい。

開き直るのも一つのやりかた。ベンジャミン・フランクリンのように「私は今、老衰の絶頂にある」と宣言するのもいいかもしれない。

100歳まで生きたラグタイム・ジャズのピアニスト、ユービー・ブレイクはその100歳の誕生日に「こんなに長生きするとわかっていたら、もっと身体に気をつけたのに」と言ったけれど、これは真似してみたい台詞だ。

みんなせいぜい身体に気をつけて長生きしよう。「老いるのは簡単、長生きすればいいだけだから」とグルーチョ・マルクスが言っている。

――「老人たちよ」

*

*

■ 叡智の断片|池澤夏樹|集英社インターナショナル|2007 12月|ISBN9784797671711

★★★★

《キャッチ・コピー》

チャーチルからウディ・アレンまで名言の引用術

政治家、金、映画、結婚、愛国心、成功,テレビ等々について、古今東西の偉人・有名人はいかに語ったか。名言を引用しつつ、現代に通じるウィットを探る。

memo

 当ブログは将来的には“引用句辞典”にするつもりなのだが。

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