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2008.02.03

播磨学研究所■ 播磨人気質を探る

20080203harimaharima

明治に入りまして、この播磨地域は、但馬、丹波、淡路とともに、摂津エリアの一部であった旧兵庫県に強制的に吸収合併させられ、五国から成る現在の新兵庫県が誕生します。

ところが、これに反発した播磨地域の人々が、新兵庫県の不合理性を訴え、播磨を独立県に戻してほしいという訴えを起こします。その不合理性の第一に、地域ごとの人情風俗の違いを取り上げています。〔…〕

まず、但馬・丹波については「民風撲実、能く事業を勉励し」といい、淡路について「営業に勉め、人気やや活発なところあり」と比較的高い評価を下しつつ、摂津については「概して奢侈に流れいささか浮薄狡猾の風を免れざるが如し」と手厳しい。

自らの播磨については「敏慧にして温柔なるが如しといえどもまた、怠惰柔弱のそしりを免れず」と、善悪二面性を強調しています。

気質批判をするのが目的ではなく、地域性の違いを浮き立たせ、いかにまとまりのない県であるのかを強調するための分析ですが、今でも、何となくうなずけるところもあるのではないでしょうか。

――中元孝迪「播磨『善人・悪人』ランキング」

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■ 播磨人気質を探る|播磨学研究所|神戸新聞総合出版センター|2007 11月|ISBN9784343004383

★★★

《キャッチ・コピー》

「ガラは悪いし、気も荒い。そのくせ鷹揚で、のん気…」などと、ちまたで言われる「播州人」。ほんとにそう―? 「播磨気質」の通説・虚実を歴史、民俗、方言など、さまざまな角度から解き明かす

memo

撲実=かざりけがなくまじめなこと。奢侈=度をこえたおごり。ぜいたく。浮薄=あさはかで軽々しいこと。狡猾=わるがしこくてずるいこと。敏慧=機敏で知恵のあること。温柔=おだやかで、すなおなこと。怠惰=気持がゆるんでだらけるさま。柔弱=やさしくてよわよわしいこと。

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