ツクマナミ■ アジアぐるりん旅日記
とにかく、今思い返しても不思議なくらいベトナムでは楽しめなかった。何でだろう?旅のバイオリズム?〔…〕ベトナムは全体的に観光地としてのおもしろ味や魅力が少ないように感じた。その割にはバックパッカーというより、ツーリストの姿が目に付いたけど。〔…〕
ベトナム人は他のインドシナの人たちと比べると異質だ。他の国の人たちがおとなしく控え目、受動的タイプが多いとすれば、ベトナム人は、一般的に明るい、自ら外に働きかけていく積極性がある。ベトナム人のうるささ、しつこさ、したたかさもそういうところからきているのだろう。
だから、こっちもアグレッシブな姿勢がないと押されっぱなしになってしまう。こういう国民性の違いってのもやはり宗教が関係あるんだろうか。
ベトナムでは仏教の影が薄い。タイ、ラオスより中国に近いような気がする。他のインドシナの国とははっきりと文化圏の違いを感じた。ベトナムを個人旅行するには、精神的腕力が必要かも。私たちは全然歯がたたなかったな。
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■ アジアぐるりん旅日記│ツクマナミ|文芸社|2008年 01月|ISBN:9784286039671
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《キャッチ・コピー》
三十路前後の女二人、インドシナ半島60日間の旅、そしてアジアの旅完結編となるネパール12日間の一人旅へ―そこで私が見たものとは…。
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