田中森一/宮崎学■ 必要悪――バブル、官僚、裏社会を生きる
宮崎:この国の体制が、検察側が捜査することによって、検察から見て「変な方向」に行ってしまう可能性がある時には、そういうブレーキのかけ方をするんですかね。
田中:そういうのは、検察が自らやってることなんだけどね。よく「“外部”から政治的な圧力があった」みたいに言われるじゃない? でも、検察自体がね、上層部も含めて自己保身というか自己防衛みたいな機能が自ずとやっぱり働くんだと思う。
そういう動きが「体制側」なのは、判断する人間自身が法務官僚であり、要するに時の権力者と繋がりを持ってるような人たちなんだから。もともと体制維持派の発想をする人が検事になってるから、彼らにも違和感がないんだと思う。
――第2章 司法官僚―官僚支配国家の矛盾
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■ 必要悪――バブル、官僚、裏社会を生きる│田中森一/宮崎学|扶桑社|2007年 11月|ISBN:9784594055233
★★★
《キャッチ・コピー》
伝説の特捜検事・田中森一は、闇世界の弁護人へと転向。一方、ヤクザの息子として生まれ育った宮崎学は、革命を目指し学生運動に邁進。その後、グリコ森永事件の真犯人と疑われる。本書は、同時代に「極限」を体験した者同士の、奇跡の対談である。
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