« 岡部伊都子■ 遺言のつもりで――伊都子一生語り下ろし | トップページ | 中村よお■ 肴(あて)のある旅――神戸居酒屋巡回記 »

2008.04.11

三浦宏文/渋井哲也■ 絶対弱者――孤立する若者たち

20080411miurashibuizetai

絶絶対弱者とはコミュニケーション能力に大きな問題を抱え、プライドが高い割に自己の能力がなく、かつ積極的に身につけようとしない人のことである。そういった存在は、昔から当たり前にあった。

しかし、そういう絶対弱者的な人間でも、かつては地域や学校・会社といった共同体の中で守られていた。

共同体の中で、役にも立たないが破壊的に害があるわけでもない、ただ単に「ちょっと嫌なやつ」「変なやつ」と見られていただけであった。そもそも絶対弱者的な人は、周りとのコミュニケーションが上手くないので、あまり目立つ存在ではなかったのである。〔…〕

しかし、携帯電話やインターネットなど、様々な個人的コミュニケーションツールが普及した現在、クラスメートとの連絡をするためにわざわざ学校に行く必要はないし、みんなで集まる必要性もない。メールで自分の好きな相手を選択し、その人たちに直接連絡を取ればすむのである。

当然「ちょっと嫌なやつ」「変なやつ」である絶対弱者たちは、そのコミュニケーションからはじかれていくことになる。極端にいえば、存在すら忘れられてしまうのである。

――第3章 絶対弱者の社会背景と時代

*

*

■ 絶対弱者――孤立する若者たち│三浦宏文/渋井哲也|長崎出版|200711月|ISBN9784860952174

★★★

《キャッチ・コピー》

根拠のない自己肯定、コミュニケーション能力の欠如、社会的サポートの対象にもなりきれず、個人化する社会の中でこぼれ落ちていく。これまでの若者の変化とは明らかに「質」が違う「絶対弱者」という若者たちについて考える。

|

« 岡部伊都子■ 遺言のつもりで――伊都子一生語り下ろし | トップページ | 中村よお■ 肴(あて)のある旅――神戸居酒屋巡回記 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 岡部伊都子■ 遺言のつもりで――伊都子一生語り下ろし | トップページ | 中村よお■ 肴(あて)のある旅――神戸居酒屋巡回記 »