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2008.04.25

シュン・ジョウ/フランチェスカ・タロッコ■ カラオケ化する世界

20080425karaokaka

たぶん、「ミステリアスでエキゾチックな」チベットで「ユニーク」な体験をしたいと願う旅行者をさらに不安にさせるのは、チベットでも中国同様にカラオケが盛んだという事実である。

ラサでフィールドワークを行なった人類学者ヴィヴィアン・アダムズによれば、「ラサのほとんどのダウンタウンでは、3本か4本の通りに1軒の割合でカラオケ・バーがある」。

多くの観察者の主張によれば、中国は多くの方法でチベットの文化を破壊しているが、その一つが情け容赦のない近代化である。〔…〕

ダライ・ラマのかつての居城であるポタラ宮周辺にも、ディスコやカラオケ・バーの律動的な音響が響き渡っている。多くのチベット支援者は、中国がチベット仏教に対して「隠然たる戦争」を仕掛けていると非難している。〔…〕

現在のラサには、2種類のカラオケ施設がある。1つは「ディスコ・スタイル」のカラオケであり、もう1つは売春宿を兼ねるカラオケ・バーである。〔…〕

神秘の仏教国であり、西洋のオリエンタリストにとっての最後の異国のヴィジョンの地である「雪の国」は、今や完全な「カラオケ・ランド」となっている。

――エピローグ:カラオケ最前線

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■ カラオケ化する世界│シュン・ジョウ/フランチェスカ・タロッコ|青土社|2008 01月|ISBN9784791763870

★★★

《キャッチ・コピー》

絶唱の陶酔から、予期せぬ全く新しい文化と習慣が全世界を席捲し始めた。日本がカラオケ発祥地なら、韓国ではカラオケは国技、フィリピンにとっては国家の威信。そしてアメリカは、ブラジルは…。

誰をも一夜の主役に仕立て、音楽を失うなら魂も失われるとするカラオケ文化の多彩極まる表情を、縦横に徹底的に論じ尽くす現代社会文化論。

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