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2008.05.20

出石尚三■ フィリップ・マーロウのダンディズム

20080520izeisimarow

どうして探偵はトレンチ・コートを着るのだろう。いや、これでは思い込みが過ぎるかもしれない。どうして男はトレンチ・コートを着ると、探偵であるかのような顔つきをしはじめるのか。そもそも探偵とトレンチ・コートの間に友情が生まれたのは、いつのことであるのか。そしてその理由は何であったのか。

これは少し問題が大きすぎる。もうちょっと身近なところからはじめるとしよう。フィリップ・マーロウはトレンチ・コートを着たか。これはたぶん、小説派と映画派とで意見が違ってくるだろう。

チャンドラーを推理小説として親しんでいる読者は、トレンチ・コート姿のマーロウに否定的ではないだろうか。

一方、映画を通してマーロウのファンになった人は、まず間違いなくトレンチ・コート姿を肯定する。マーロウ役を演じたハンフリー・ボガートもロバート・ミッチャムもトレンチ・コートを着て登場するからだ。

しかし小説の中でも一度だけ、マーロウがトレンチ・コートを着る場面がある。

――トレンチ・コート

*

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■ フィリップ・マーロウのダンディズム|出石尚三|綜合社/集英社|2006 09月|ISBN9784777710089

★★★★

《キャッチ・コピー》

巨匠レイモンド・チャンドラーは、究極の美意識でハードボイルドを彩っていた。小説中の何気ない描写から32のキーワードを厳選し、そこに隠されている服装美学、お洒落の極意をあざやかに読み解く。

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