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2008.05.16

田中森一/佐藤優■ 正義の正体

20080516tanakasatoseigi

普通は調書を作ると、それを読み上げて「調書に書かれていることに間違いありません」と被疑者に署名をさせる。

普通はこれで一応の信用性があるということになるんだけれども、さらに信用性を持たすために、わざと事実とは違ったことを調書に書き込んでおくわけ。〔…〕

たとえば佐藤優の「優」を「勝」とわざと書き間違えたり、田中森一の森一を「守一」としたりするわけだ。

その調書を被疑者に読み聞かせれば、被疑者は

「いや、佐藤マサルのマサルはこうじゃないんですよ、田中モリカズのモリは違いますよ」

と、こうなるじゃない? で、そこで訂正しておけば、もう検察の思うつぼ。

というのも、それで実際に裁判が始まって、ある争点に関して被疑者が

「いや、私はそんなこと言った覚えはありません。事実はこうなんです」

と言ったところで、判事は

「あんた、そんなこと言うけども、この中でわざわざこんな誤字脱字まで訂正しているじゃないか。文字の間違いを検事はちゃんと直してくれたんでしょ? 名前まで直してくれているじゃない。それなのに自白を強要されたというわけ?」

と聞くわね。

こうなってしまえば裁判所は検事の調書の信用性を否定することができなくなるんだ。

*

*

■ 正義の正体│田中森一/佐藤優|集英社インターナショナル|2008 03月|ISBN9784797671742

★★★★

《キャッチ・コピー》

外務省のラスプーチンと闇社会の守護神――ともに「国策捜査」の生け贄になった男2人が徹底対論! 誰も語らなかった「国策捜査の内幕」から、拘置所での有意義な時間の過ごし方まで、異色の天才たちが濃密に、ひそやかに語り合う。

過去も現在も未来も、正義はこうして作られる。国策捜査、組織、獄中生活、裏社会…、国家を根底から揺るがす19時間の全対話。

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