梅田望夫■ ウェブ進化論――本当の大変化はこれから始まる
グーグルでは、何かをこなすだけの人材では困ると、すべての社員に研究者のような行動を求める。
全員にあまねく創造性の発揮を要求する。そしてそれが「20%-80%」ルールとして定着している。就業時間の80%は、検索エンジンや情報発電所インフラの開発といった既存プロジェクトに参画するが、20%の時間はオリジナルな仕事にあてなければならない。〔…〕
アイデア時点から情報は既に全員に向けて公開されているのだから、そのアイデアが認められるためには、動くものを開発して証明しなければならない。
すべてはそこから始まる。アイデアについて延々とパワーポイントのスライドを用意するなんていう大企業的な発想は皆無で、そんな暇があればコードを書き、動くものを作る。
「ねぇ、アイデアマンで、どんどん次から次へとアイデアを出すタイプの人は、グーグルではどう評価されるの〜」
「アイデアの起案自身というのはほとんど評価されない。アイデアっていうのは当然、難しい問題を含むものだ。その間題を解決して、動く形にして初めて評価される。口だけの人はダメだな」
――第2章 グーグル――知の世界を再編成する
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■ ウェブ進化論――本当の大変化はこれから始まる|梅田望夫|筑摩書房|2006年 02月|
新書|ISBN:9784480062857
★★★★
《キャッチ・コピー》
グーグルが象徴する技術革新とネット人口の急増により、知の再編と経済の劇的な転換が始まった。ブログ、ロングテール、Web2.0などの新現象を読み解きながら、変化に創造的・積極的に対処する知恵を説く。
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