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2008.05.30

川本三郎■ 東京暮らし

20080530kawamototokyo

読書ノートを作っている。もう30年以上になるから20冊近くなる。といっても読んだ茶の内容を詳細に書き込んだものではない。印象に残った文章をいくつか書き留めているだけ。一種の引用である。〔…〕

もの書きにはよく引用箇所のコピーを取り、それを原稿用紙に張りつけてすます人がいるが、なんともったいないことをするのだろう。

引用する文章を自分の手で原稿用紙に書き移してゆく。確かに煩雑かもしれないが、ある瞬間、その作家や評論家の言霊のようなものが書き写すことによって、こちらに感じられる時がある。引用していてもっとも楽しい瞬間である。〔…〕

よく仏像は作るのではなく、すでに木のなかにあるものを彫り出すのだ、という。引用という行為はそれに似ている。

自分がいおうとしていること、いいたいと思っていて言葉が見つからないこと、それをすでに作家や評論家、あるいは詩人や俳人が、みごとな言葉でいいあらわしている。こちらの仕事はそれを探してきて、文章のなかに入れるだけ。

――引用の楽しさ

*

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■ 東京暮らし|川本三郎|潮出版社|2008 02月|ISBN9784267017926

★★★

《キャッチ・コピー》

何処かにきっとあるにちがいない昔の姿や「昭和の東京」を求めて旅にでる…古きよき時代をもとめて路地や町を歩く。

memo

「『引用が面白い。面白い引用がたくさんあった』といわれるのがとてもうれしいんですよ」(野崎歓)

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