野村進■ 調べる技術・書く技術
振り返ってみると、私はノンフィクションの手法を伝えるこの本で、豊かになるとはどういうことかを語ってきたような気がする。
人に会い、話を聞き、文章にする。たくさん読み、たくさん観、たくさん聴く。こんなことを繰り返すうち、知らず知らずに自分が豊かになっている。
多少なりとも、ましな人間になっている。傍目にはどう映ろうとも、自分自身にはそうした実感がある。
さらに、他者や世の中から受けたものを、ごくごく取るに足りない形であっても、お返しすることができる。思い込みにせよ、それが可能な表現方法を体得している。
ノンフィクションの仕事に携わる喜びとは、つまりこういうことではないか。
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■ 調べる技術・書く技術|野村進|講談社|2008年 04月|新書|ISBN:9784062879408
《キャッチ・コピー》
テーマの選び方、資料収集法、取材の実際から原稿完成まで、丁寧に教える。これがプロの「知的生産術」だ!
《memo》
ノンフィクションの書き方ハウツー本。
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コメント
とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。
投稿: あろえ | 2012.06.25 18:20