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2008.07.07

中森貴和■ 行政不況

20080707nakamorigyosei

とくに最近10年間は、企業が激しいリストラを断行し、生き残りのための統合・合併をくり返してきた。その結果、レイオフ、貸金カットは常態化し、多くのサラリーマンは負け組へと転落し続けている。財政難から増税、社会保障負担も重くのしかかる。

大企業を中心とした景気拡大も、いびつな超低金利政策、円安、外需頼みによるものでしかない。残念ながら、自律的な要素は何も見当たらず、産業・金融再生の明確なグランドデザインを描くこと自体が困難になっているところに、日本経済の本質的な恐ろしさがある。〔…〕

すべてが後ろ向きの対処療法に終始し、抜本策を欠いた現在の無意味な消耗戦は、「安定恐慌」を助長させているとしか思えないのである。

問題先送り政策は、いわば「安楽死」政策である。〔…〕

政治、行政、企業から個人に至るまで、当事者能力の回復こそが、最悪のシナリオを回避するための第一歩ではないだろうか。

――第四章「失われた30年」の始まり

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■ 行政不況|中森貴和|宝島社|2008 03月|新書|ISBN9784796662734

★★★☆☆

《キャッチ・コピー》

産業界の生殺与奪権を握る「霞が関」。日本経済が瀬戸際に立たされている時期に、経済を締めつけるような法改正ラッシュが起きている。行政はまさに最悪のタイミングで、最悪の政策を実施しているのだ。

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