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2008.08.06

朝日新聞社鹿児島総局■「冤罪」を追え――志布志事件との1000日

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「(当時の)志布志署長と警部のQというのはどういう関係ですか?」

「彼らは警察学校の同期生よ。署長は大卒、Qは高卒」〔…〕

「志布志の被告たちが受けた、自白を強要する取り調べは『叩き割り』って言う。2人は、この手法が得意で、のし上がってきた」〔…〕

「あの2人は捜査2課が手がける選挙違反、汚職捜査ではカリスマ的だった。ナンバー1、ナンバー2とみんなに思われていた。だから志布志事件も、署長とQがやることだから、と当時県警本部は全面的に信用した」〔…〕

「トップが、被疑者の事情聴取の前に情報を吟味して事件の見取り図を作る。それで1人を引っ張って自供させてしまえば、『こいつがもらっているなら、あいつも間違いない』と構図をさらに描いてバンバンやる。ブツ(物証)なんてない」〔…〕

「取調官は、署長が『クロ』と言えば、いくらシロでもクロの供述を引き出さないといけない。それ以外の結果は許されないんだ。〔…〕自供させられないと『お前は何てダメなヤツだ』と怒鳴られ飛ばされる。勤務評定に響く。これが、警察の体質、叩き割りの構造だ」

*

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■「冤罪」を追え――志布志事件との1000日|朝日新聞社鹿児島総局|朝日新聞出版|ISBN9784022503589 200804

★★★☆☆

《キャッチ・コピー》

「これは、警察による『犯罪』だ!」県議選での「買収事件」。ふとした疑問から始まった、画期的調査報道。それを支えた警察内部からの告発者たち。「でっち上げ」を克明にあばいた新聞記者たちのドキュメント。

memo

当のH警部補から足首を捕まれ、警部補が書いた「(栄三)お父さんはそういう息子に育てた覚えはない」「(文雄)元警察官の娘をそういう婿にやった覚えはない」「沖縄の孫早く優しいじいちゃんになってね」と細いマジックで書かれたA4用紙3枚を踏みつけさせるなどされ、「こんワロ(このやつ)は、血も涙もないやつだ。親や孫を踏みつけるやつだ」と罵倒され自白を迫られたとされるものだった。先述した、いわゆる「踏み字事件」だ。(本文より)

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