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2008.08.26

佐々木譲■ 警官の血(上)

20080826sasakikeikannotijyou

「やつの子供たちは、駐在警官の父親を持ちながら、誰も警官にならん。これも寂しい話だぞ」〔…〕

駐在警官であればべつだ。子供たちは、父親のすべてを見て育つ。家庭人の部分も、職業人としての部分も、公務員としての顔も父親の顔も、人格まるごとを見て育つ。24時間、父親の強い影響下にあって育つことになるのだ。

なのに、駐在警官の息子たちがただのひとりも父親と同じ職業を選択しなかったとしたら、その警官は子供たち見せるべき姿を間違えたのだ。あるいは、うまく見せることができなかったのだ。その警官は、子供たちの生きかたの指針にも憧れにもならなかった、ということなのだから。

「覚えておけ。駐在警官は、ただの外勤巡査とはちがう。極端ないい方をすれば、外勤巡査は勤務中だけ真面目な警官であればいい。だけど駐在警官は、24時間、立派な警官でなくちゃならないんだ。覚悟はいいな」

*

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■ 警官の血(上)|佐々木譲|新潮社|ISBN9784104555055 200709

★★★★☆

《キャッチ・コピー》

汝の父を敬え――制服の誇り、悲劇の殉職。警察官三代を描く。

戦後闇市から現代まで、人々の息づかいと時代のうねりを甦らせて描く警察小説の傑作。

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