高山正之■「モンスター新聞」が日本を滅ぼす――メディア閻魔帳
中国がミサイルを打ち上げて地上約850キロの宇宙空間にある人工衛星を破壊する実験に成功する。〔…〕
まさに現代の侵略国家が宇宙空間で人工衛星を撃ち落とした意味は大きい。〔…〕この実験成功は、中国がその気になれば米国や日本の偵察衛星やミサイル防衛システムを盲させ、さらには無防備になった米国や日本にミサイルを撃ち込んでやるという大いなる軍事的脅威につながるものだ。〔…〕
が、たとえば『朝日新聞』は2007年1月19日付夕刊中面で小さく「中国が衛星破壊実験」を報じてから事実関係を追うのみ。わずかに26日付で「衛星破壊 脅威の芽」と米国サイドの話を第三者的に論評しただけで、肝心の日本への脅威や中国の侵略性はいっさい触れない。
さらには中国外務省が“いかなる国の脅威でもない。中国は隠してもない”と語った言葉をそのまま伝えて事態の矮小化を図る。
ここまで大胆に、恥ずかしげもなく侵略国家中国の味方をする理由を『朝日』は説明する義務がある。
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■「モンスター新聞」が日本を滅ぼす――メディア閻魔帳|高山正之|PHP研究所|ISBN:9784569698335|2008年05月
★★☆☆☆
《キャッチ・コピー》
日本を意図的に貶める「モンスター新聞」の“功績”によって、現代の日本はますます外国から信用を失い、日本人は自国に対する誇りを失っている。
それを食いとめるために、今回も超辛口名物コラムニストがこれらメディアを一刀両断する。

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