軍司貞則■ 高校野球「裏」ビジネス
「チームによっては、それがお金に換わったりちゅうこともあるようですな」〔…〕
野球の世界で“ボール”は、政治の世界での“絵画”と同じ性格を持っている。
“絵画”をもらった政治家は、指定された場所(たとえば画廊)へ、それを持って行き、何千万円という金額で買い取ってもらう。それによって直接の金銭のやりとりを消せる。
“ボール”もそれと同じで、1ダース単位のボールで値段がつく。10ダースあれば、それに匹敵するお金に化ける。50ダースあればその値段に化ける。
野球の世界では“ボール”は“お金”なのだ。
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■ 高校野球「裏」ビジネス|軍司貞則|筑摩書房|ISBN:9784480064073 |2008年03月|新書
★★★☆☆
《キャッチ・コピー》
西武裏金事件に端を発し、特待生制度問題にまで発展したプロアマ球界の大騒動。日本高野連をはじめ、高校野球を支えるはずの人々は、この騒動の渦中に何を考え、どのように動いたか。
有力選手獲得合戦の実情や、夢や情熱をカネに換える手口など“国民的スポーツ”の闇を暴く。

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