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2008.12.24

三田村雅子/河添房江/松井健児:編■ 源氏物語いま語り

20081224genji

河添 紫の上は、本当に切実に出家を願うんだけれど、光源氏はそんなことはできないと思う。するとその晩から紫の上は病気になって、二人の夫婦の関係が崩れてしまう。あのシーンなんて、本当に現代にも通じる、中年クライシスの典型ですね。〔…〕

三田村 平安時代の出家というのは、家庭内離婚の、ひとつの形だって言われていますけれど、お寺にはあんまり入らなくて、家庭の中で家政を一切見なくなるっていうのが出家で、「家尼」と言うんですけど、『更級日記』にもそういう例がありますね。

河合 そうですね。つまり、男女関係というものをもう共有しないということでしょ。

三田村 ええ、ただ子供を介してはつき合うという。だから、今現在の夫婦関係を思い起こしたら分かるかもしれない(笑)。

河合 よう似てますね。みんな出家してるようなもんですかね (笑)。

松井 出家するにしても、経済的な基盤は男が見るよって言ってくれないことには、出家してもだめなんですよね。

――「心からのアプローチ」河合隼雄・河添房江・三田村雅子・松井健児

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■ 源氏物語いま語り|三田村雅子/河添房江/松井健児:編 |翰林書房 |ISBN9784877371258 200105

★★★☆☆

《キャッチ・コピー》

『源氏物語』ブームの牽引役となった方々と共に、なぜいま『源氏物語』なのか、なぜ千年の悠久の時空を超えて現代に持て囃されるのか、ブームの深層にある物語のはかりしれない生命力、その価値を語りあった。瀬戸内寂聴/橋本治/河合隼雄/山口昌男/千野香織/松岡心平/藤井貞和ほか

三田村雅子/芸術新潮編集部■ 源氏物語――天皇になれなかった皇子のものがたり

山本淳子■ 源氏物語の時代―― 一条天皇と后たちのものがたり

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