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2009.02.24

絲山秋子◆北緯14度

20090224otoyamahokui

言葉を生業としている私が、言葉じゃないんだ、ということを学んだのはとても大きいと思います。

短い単語、平凡な言葉のなんと雄弁なことか。

そして、長い握手の沈黙や、不細工な男がぱっと笑顔を見せたときの輝き。それはもちろん嬉しいことだけではなく、困ったこと、嫉妬や人を傷つけるようなことも伝えてしまいます。

逆に、流暢な言葉は多くの物を壊してしまう。日本人と話すたびに、いろいろなことが壊れて行くのを感じるのです。〔…〕

気持ちが不安定だ。わがままだ。困ったな。出発まで時間がないのに、一日が長い。

日本を出る前もそうだった。仕事も荷造りも早くに終わらせて、あとは何もすることがなかった。

こういう余生を送るとしたらいやだな。全てが終わってから気が遠くなるほど待つ余生。

なんで私、帰らなければいけないんだろう。

日本ってそんなにいいところなんだろうか。

*

*

◆北緯14度|絲山秋子 |講談社 |ISBN9784062150903 200811

★★★

《キャッチ・コピー》

30年の時を越え、やっと神様に会える!西アフリカ・セネガルへの魂の旅。友だちと出会うこと、自分の居場所を見つけること、言葉の本当の意味をさがすこと、大切なことを考え続けた長篇紀行。

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