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2009.04.08

萩原朔美◆死んだら何を書いてもいいわ――母・萩原葉子との186日

20090408hagiharasindara

書き手の周囲は死屍累々。そういうイメージが私にはある。〔…〕

もちろん小説である。ドキュメンタリーではないのだ。当然そうは理解していても、モデルとなって書かれ、暴かれた人の心中は穏やかではないだろう。〔…〕

母親を間近に見ているから、リアルにそう思っている。書かれてもなんのメリットもない。

小説にするとしたら針小棒大は当然のこと。あることないことを織り交ぜて、ストーリーの中に対立を生み出す。そのためことさら悪く描く。書き手としては当り前のことだろうけれど気分が悪い。〔…〕

それにしても母親の離婚した男に対する造形はひどい。

完膚なきまでに叩く。いくら「突き離す」といっても、ここまで書いていいのかしら、という感じである。

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◆死んだら何を書いてもいいわ――母・萩原葉子との186日|萩原朔美 |新潮社 |ISBN9784103168119 200810

★★★

《キャッチ・コピー》

「朔美へ(葉子の希い)葬式なし、戒名不要、花、香典不要」母から手渡された一枚のメモには、こんな文字が記されていた。萩原朔太郎の長女である母の生と死を「親不孝な息子」が綴る静かで切ない鎮魂のうた。

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