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2009.04.17

谷沢永一◆僕のうつ人生

20090417tanizawabokuno

昭和58年に取り組んだ文藝春秋の『司馬遼太郎全集』第2期全18巻の解説も、司馬さんの思い出とともに強く記憶に刻まれている。〔…〕

これは後から気づいたことだが、その解説の仕事を引き受ける前に、司馬さんは産経新聞の記者を通じて、ある企画のようなものを提案してきた。

それは司馬さんと私で、お互いの書庫を見せ合うというものだった。そのために、司馬さんは一度うちへ見えられ、私の書庫を全部見て帰った。ところがその後、司馬さんのほうからは「では、今度はうちへ」という話はまったくなかった。

私の勝手な想像に過ぎないが、おそらくこの時司馬さんは、全集の解説を私に任せて大丈夫かどうか、書庫を見て判断しようとしたのだと思う。

さて、意を決して解説の仕事に取りかかったのだが、途中で突発的におそわれたうつのためにどうしても書けなくなり、424348巻の3回分を休載せざるを得なくなった。

*

◆僕のうつ人生|谷沢永一|海竜社|ISBN9784759310580200902

★★

《キャッチ・コピー》

著者は、14歳のときから、六十数年間というもの、うつ病と闘い続けてきた。プラスもマイナスもひっくるめて、うつ病は実に多くのものを著者にもたらした。「うつ」との上手な向き合い方、気楽なつき合い方。

memo

「私の経験から言っても、うつ病は治る病気である。より正確にいえば、何度でも治る病気である。というのも、おそらくうつ病には「完治」というものがない。何度も再発することがあり、しかし、そのたびに治る。その繰り返しである」(本書)

谷沢永一■ 雑書放蕩記

坪内祐三■ まぼろしの大阪

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