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2009.05.30

野村進◆千年、働いてきました――老舗企業大国ニッポン

20090530nomurasennen

「われわれは『都市鉱山』と呼んでいるんです」

と、小坂製錬を傘下に置くDOWAホールディングスの吉川廉和会長は言う。

「都市鉱山」

こんな言い方を、僕は聞いたことがなかった。都市から大量に廃棄された製品の中に、金・銀のような貴重な金属が、あたかも鉱山の鉱石のごとく眠っているというのである。

調べてみたら、「都市鉱山」という言い方は決して誇張ではなかった。

たとえば、ケータイの“ゴミの山”1トンあたりには、およそ280グラムの金が含まれている。

日本で採掘される最も品質の高い金鉱でも、1トンから60グラム程度の金しかとれないのだから、ケータイのほうが45倍も金を含有していることになる。

単純に計算すると、ケータイのゴミの山が3.5トン余りあれば、1キログラムの金地金、ようするに金の延べ棒ができあがる。〔…〕

現在1キロの金地金を230万円から250万円程度で売り出している。ケータイのゴミの山は、まさに「金鉱」そのものなのである。

*

◆千年、働いてきました――老舗企業大国ニッポン|野村進|角川書店|ISBN9784047100763200611月|新書

★★★

《キャッチ・コピー》

日本には創業100年以上の老舗企業が10万社以上あると推定されている。本書は特に老舗製造業に焦点を当て、職人集団としての製造業が、どのように生き続けてきたのかを追う。

memo

削る文化」と「重ねる文化」の違いは、動きをぎりぎりにまで削ぎ落とした日本の能と、豪華絢爛さを競う中国やインドの踊りにもよく表れている。言い換えると、「職人のアジア」の裏地が「削る文化」で、「商人のアジア」の裏地が「重ねる文化」ではないか。(本書から)

野村進■ コリアン世界の旅

野村進■ 調べる技術・書く技術

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