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2009.05.06

中島義道◆人生に生きる価値はない

20090506nakajimajinsei

では、空気や重力のようないじめの「本当の」原因とは何であろうか? 

それは、わが国の国土をすっぽり覆っている、いや日本人のDNAの中に染み込んでいるとすら思われる「みんな一緒主義」である。

あるいは、協調性偏愛主義であり、ジコチュー嫌悪主義であり、形だけ平穏主義と言ってもいい。つまり、日本人のほとんどがそれに絶大な価値を置いていることこそが「日本型いじめ」の真の原因なのだ。

だから、日本型いじめを本当に解決したいなら、日本型重力場から子供たちを解散しなければならない。そうでないなら、――誠実であろうとするなら――あきらめるはかない。

「命を大切に!」とか「いじめを許すな!」と叫びながら、「みんな一緒主義」そのものの破壊に挑まない限り、大人たちはいじめの養分をせっせと子供たちのからだに振りかけているのである。

――いじめの「本当の」原因

◆人生に生きる価値はない|中島義道|新潮社|ISBN9784104397068200902

★★★

《キャッチ・コピー》

何をしてもどうせ死んでしまう限り、人は不幸である。そして、それから眼を離して生きていることこそが、最も不幸である。「明るいニヒリズム」が横溢する哲学的エッセイ集。

memo

「現代日本のように、安全で平和で、みんな優しく思いやりのある社会を実現してみたら、百万単位で心の病に悩む人が生じてしまった!なかなか意味深長な結果である。」(本書「哲学と心の病」)

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