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2009.05.28

廖亦武/劉燕子:訳◆中国低層訪談録――インタビューどん底の世界

20090528ryaotyugoku

逮捕される前は、みんな普通の人だった。教師、学生、出稼ぎ労働者、副郷長、税務員、記者、一般の青年、それに作家と工業高校の生徒。この高校生が投獄された時は、まだ18歳になっていなかった。

まさに李鵬の発案した何でも取りこめる造語「社会閑雑人員〔社会の雑多な閑人〕」のとおりだ。「人民」は抽象的だが、「社会閑雑」になると具体的だ。

論理的に言えば、党の言うことに従えば「人民」になり、従わない者は堕落した「社会閑雑人員」になる。〔…〕

もし「六・四」がなかったら、みんな平々凡々とあくせく働き、出勤と退勤を繰り返し、買い物をし、ご飯をつくり、子供を産んで育てて、半生を送っていたろう。おそらく生涯、政治犯になることもなかったろう。

――「六・四天安門事件」反革命分子 万宝成

*

◆中国低層訪談録――インタビューどん底の世界|廖亦武(リャオ・イウ)/劉燕子:訳(リュウ・イェンズ)|集広舎/中国書店|ISBN9784904213001200805

★★★

《キャッチ・コピー》

天安門事件後、政治犯として投獄生活を送った著者が、中国最底辺の人々を訪ね歩いて聞き書きをした、魂の叫びの記録。浮浪児、出稼ぎ労働者、人買い、チベット巡礼者等が発する強靱かつ真実の言葉から中国の実状が見えてくる。

memo

400ページの大冊。訳者によれば、東京の出版社には抄訳であればと断わられ、福岡市の小さな出版社・集広舎が出版を受けてくれたという。

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