佐藤優◆「諜報的生活」の技術――野蛮人のテーブルマナー
猪木 そういえば、北朝鮮で金容淳さんとメシを食ったときも面白かったな。
あの時、まずオレが、「北朝鮮はミサイルを日本に向けている」って話したら、気まずい雰囲気になっちゃった。で、とりあえずメシにしましょう、お互いの信頼を醸成したら解決されますよってことになった。
それで今度は、「日本のミサイルも北に向いている」と言ったんだ。むこうの顔色がサッと変わったね。
すかさず、「北朝鮮には美人が多いから、日本男児の股間のミサイルがみんなこっちに向いてるんだ」ってやったら、大笑いになって打ち解けたよ(笑)。
佐藤 いまでこそ明らかになっているんですが、その金さんは、朝鮮労働党調査部第35室室長、すなわち北朝鮮のCIA長官でした。
猪木 ハハ(笑)。世の中のすべてには裏と表が存在するもんだよ。それを認めないから、日本人は物事が見えなくなっちゃっている。日本の国が外交でやっているのは、きれい事ばかりだろ?
――アントニオ猪木・佐藤優「ロシア的飲食術は、命懸け」
* ◆「諜報的生活」の技術――野蛮人のテーブルマナー|佐藤優|講談社|ISBN:9784062152242|2009年01月 ★★★ 《キャッチ・コピー》 「諜報的」に生きる技術で救われる! どんな時でもうろたえないために、インテリジェンスの世界で実際に行われている積極諜報・防諜・宣伝・謀略の技法を、佐藤優がわかりやすく指南。 《memo》 「佐藤さんの書いたものは、ちょっと難しいんです」と読者にいわれ「書いていることの意味が読者に届かなくては意味がない」と読者に応えた『野蛮人のテーブルマナー』続編。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント