フレデリック・ルノワール/神田順子◆チベット真実の時Q&A
中国は、国境の戦略的価値以上に、チベットの天然資源に関心がある。中国の水資源のおよそ30パーセントを供給する雪国チベットはアジアの水の宝庫と言える。
実際、アジアの大河の大部分がチベット高地を水源とし、その多くが貧しい農業国を潤す動脈となっている。
メコン川(インドシナ半島)、サルウイン川とイラワディ川(ミャンマー)、ガンジス川支流とブラマプトラ川(インド)、インダス川とサトレジ川(パキスタン)である。
さらに、中国中央部の商業上、経済上の主要交通路の一つである揚子江〔長江〕、ならびに中国北部を流れる黄河もチベット高原から発している。
大河の上流を制するものは下流の国々を制するという論は古代から実証済みである。これだけでも、中国が力ずくでもチベットに留まろうとする理由となる。
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◆チベット真実の時Q&A|フレデリック・ルノワール/神田順子|二玄社|ISBN:9784544053043|2009年03月
★★★★
《キャッチ・コピー》
ダライ・ラマは生まれ変わるのか? 中国は封建的チベットを「解放」した?中国はなぜチベットを手放せないのか?28のQ&Aでチベット問題のすべてがわかる。
《memo》
「軍事的観点から言うと、高地を拠点とすれば中国軍はインド亜大陸のどこにでもアクセス可能となる。1950年代のラサ――カトマンズ間の戦略道路建設はその計画の一環であった。〔…〕このおかげで、1962年の中印国境紛争の際に、中国軍は勝利をおさめることができた」(本書)
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