高橋五郎◆農民も土も水も悲惨な中国農業
中国の国土は地形や水環境といった側面から考えると、決して農業には向いていないのだ。〔…〕
植物栽培ができる農地は吉林省、黒竜江省、山東省や江蘇省、安徽省など沿岸部の一部に集中し、ほかには四川省や陜西省など、山岳部にぽつりぽつりとある程度だ。〔…〕
アメリカの国土面積は約963万平方キロと、中国とほぼ同じだ。〔…〕国民1人当たりの耕地面積はアメリカの10分の1以下でしかない。
それでいて、13億の民(アメリカは3億人)の食を支えなければならないのだから、いかに中国の農業が実際の力以上に無理をしているかがわかろう。
それらの無理が、あらゆる問題を引き起こしており、その顕著な例が土と水の問題だ。
中国では土も水も、もはや「過労死」と表現しても大げさではない段階を迎えてしまっている。〔…〕。中国には日本やアメリカにはない、さらに深刻な事態が進行中なのだ。
*
◆農民も土も水も悲惨な中国農業|高橋五郎|朝日新聞出版|ISBN:9784022732590|2009年02月|新書
★★★★
《キャッチ・コピー》
中国経済の裏側は今、危機に瀕している。主因は「農業の崩壊」だ。中国農政研究の第一人者が7億農村住民の実態を赤裸々に伝え、中国に依存する日本の食糧問題を究明する。
《memo》
――「中国政府から睨まれませんか」「出入り禁止になるのではないでしょうか」というご心配を大勢の方々から頂きました。まあ、出る杭は打たれますが、出過ぎた杭は打ちにくいと言います。このくらいのことで門を閉じたら大国の名が泣くでしょう。(著者=日経ビジネスhttp://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20090605/196832/)
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