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2009.12.19

北方謙三◆三国志(8の巻)

200912kitakatasan08

なにを得て、なにを失ったのか。いま自分が手にかけている天下は、若いころの天下と同じものなのか。闘って死ぬことを、厭いたくはなかった。

自分がそれを厭うには、あまりに多くの命が失われすぎている。

詩を詠みかかった。出てこようとする言葉を、曹操は必死で抑えこんだ。

詩を詠むことで、自分の心から流れ出してしまうものがある。

忘れてはならないものまで、流れ出しておまえが詩を詠むことが許されるのは、負けた時だけではないのか。

自問した。そうしている間に、出かかった言葉は消えた。

眼の前にいる敵のことを、曹操は考えた。

◆三国志(8の巻)|北方謙三|角川春樹事務所|ISBN9784894569515200201月|文庫

《キャッチ・コピー》

赤壁の大敗後、曹操は西を目指す。益州を奪い、蘇州を締めあげようとする作戦だ。曹操の動きに、劉備玄徳自ら益州に出陣。ついに、天下三分か?  天地を揺るがす戦線がいま、全土に展開する。

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