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2009.12.04

石原千秋◆国語教科書の中の「日本」

20091204ishiharakokugo

大学一年生あたりの学生だと、発言の前置きに不思議な言葉を口にすることがある。

「これは私の考えなんですけど……」と言うのだ。〔…〕

そのうち学生のこの不思議な言葉は「これは先生の求める答えではないかもしれませんが……」という意味だということがわかってきた。

それぐらい、高校までの国語では徹底して教師の求める答えを、あるいは試験の求める答えを、心ならずも言わされ、書かされてきたのだ。

彼らが言うのは「先生が気に入る答えじゃないかもしれないけど、言ってもいいですか?」というエクスキューズだったのだ。繰り返すが、これが現在の日本の国語なのである。〔…〕

教室という学校空間ではオフィシャルな意見があり、それはイコール国語の気に入る意見であり、イコール教師の気に入る意見であるというかたちで、体に染みついてしまっているのだ。

◆国語教科書の中の「日本」|石原千秋|筑摩書房|ISBN9784480065124200909月|新書

★★★

《キャッチ・コピー》

「グローバル化」と「伝統重視」という相反する二つの流れの中で大転換期を迎える国語教育は、無意識のうちに「日本」という感性を押し付ける教育装置になってはいないか? 

memo

タイトルは中身を表わしていない。新書にしてはハードな内容がつまっている。国語教科書の「定番教材」。中学国語……、太宰治『走れメロス』、ヘルマンヘッセ『少年の日の思い出』、魯迅『故郷』。高校国語……、芥川龍之介『羅生門』、中島敦『山月記』、夏目淑石『こころ』、それにやや少ないが森鴎外『舞姫』である。(本書)

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