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2010.02.10

吉村昭●七十五度目の長崎行き

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名所旧蹟がびっしりとつまっていて、長崎特有の市内電車に乗ってそれらを観てまわる。

それに、食べ物が無類にうまい上に人情がことのほか篤く、私は、長崎へ行っても常に快い気分で、帰途につく時、また来たい、と思う。

家内は冗談に、私が蒸発したら、夜、長崎の思案橋付近を探したら必ず見つかる、と言っている。

そのあたりは、小料理屋や鮨屋その他が密集していて、私が徘徊しているはずだというのである。

私の場合、旅行の楽しみは、夜、うまい物を肴に酒を飲むことである。長崎でも、夜、あちらこちらと歩きまわって、ここぞと思う小料理屋に入ることを繰返してきたが、二十年近く前から或る小料理屋に行くのが常になり、それ以外の店には入らない。

――「長崎、心温まる地への旅」

●七十五度目の長崎行き|吉村昭|河出書房新社|ISBN9784309019277200908月|評=△ファン向き

<キャッチコピー>

取材魔・吉村昭は、またおのずから旅の人でもあった。街角のほんのそこまでの旅から、数々の名作の舞台となった土地の記録まで。「歴史の証言者」が文字通り全国津々浦々をめぐる、最後の紀行文集。

<memo>

単行本未収録エッセイ集。取材で訪れた長崎、宇和島、小豆島、そして行きつけの町・浅草など、好ましい印象をもつ町々をあたたかい視線で描く。

吉村昭■ わたしの普段着

吉村昭著/津村節子編◆炎天

津村節子■ ふたり旅――生きてきた証しとして

川西政明■ 吉村昭

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