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2010.03.02

森史朗●作家と戦争――城山三郎と吉村昭

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「戦争について語り合うことは全くなかった」

のは、語り合う必要がなかったとの意味であろう。

二人の作家は、たがいに生きたと昭和という時代から目を逸らせることなく、昭和の日本人の熱気を――狂気もふくめて――直視する作業に全力をかたむけたと言えるのではないか。

主題とするテーマはそれぞれにちがっていても、忘れ去られた昭和の戦士たちを、愛惜をこめて描いたところに両作家の温かさがあり、逆に彼らをむなしい死に追いやった狂気にはげしい憤りの感情をあらわにする。

それゆえに、二人の作家が遺した戦史作品群は読者によって愛され、永く読みつがれて行くにちがいない。

――間章 城山さんと吉村さん

●作家と戦争――城山三郎と吉村昭|森史朗|新潮社|ISBN9784106036446200907月|評=○

<キャッチコピー>

城山三郎と吉村昭。二人はどのような思いで戦争を描いたのか。一級上は戦場送り、一年下は学童疎開という「末期戦中派」にあたる二人の原点・小説世界・作家生活を、担当編集者の視点で描く文学評伝。

<memo>

文壇とは距離をおく昭和2年生まれの二人の作家は、晩年になっていっしょに呑み語りあったという。元文藝春秋社編集者による評伝。

加藤仁◆筆に限りなし――城山三郎伝

津村節子■ ふたり旅――生きてきた証しとして

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