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2010.03.23

吉川潮●戦後落語史

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平成4年は、桂小益の九代目文楽襲名、浮世亭写楽の九代目三笑亭可楽襲名と、大名跡の襲名が続いた。〔…〕

私はNHKニュースのインタビューを受け、「小益は文楽を継ぐ器でない」とコメントした。それを見た志ん朝がたいへん怒ったという話が耳に入った。

志ん朝と小益は前座の同期でゴルフ仲間でもある。〔…〕

可楽に関しては批判する気にもならなかった。可楽という名跡に文楽ほどの思い入れがなかったこともある。勝手に継げば、という感じだった。

私はこの二人の襲名から「大名跡襲名のモラルハザード」が始まったと断じる。

その後、三升家小勝、柳亭左楽、三遊亭円馬、雷門助六、春風亭柳橋、古今亭今輔といった大名跡の襲名披露が、落語ファンに祝福されることもなく、マスコミの注目も浴びないでひっそりと行われる傾向が強まった。

●戦後落語史|吉川潮|新潮社|ISBN9784106103438200912月|新書|評=△
<キャッチコピー>

落語史に残る大事件から、時代を象徴する噺家の栄枯盛衰まで。40年以上、「東京」の落語を見続けてきた演芸評論の第一人者による戦後落語史。

<memo> 

「吉川さんの史観で書いてください」と言われたとあとがきにあるが、”偏向力”を誇示する評論家による『私説東京落語史』。

吉川潮◆落語の国芸人帖

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