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2010.05.21

佐藤優●甦る怪物――私のマルクス ロシア篇

20100521sathoyomogaeru

ところで、人脈を作るのには、3という数字が重要だ。

「これだ」と思う人に覚えてもらうためには3カ月以内に3回会うことだ。それから、沿バルト諸国情勢、クレムリンの権力闘争、ロシア正教会の動向など、興味をもっている分野には、意見を聞くことができる専門家を3人確保しておくと仕事に役立つ。だいたいの事象について、専門家の見解は一致する。

ただし、稀に重要事項について、意見が分かれることがある。例えば、沿バルト諸国が、ソ連から独立する可能性があるかというような問題だ。こういう問題について、専門家の見解が分かれた場合、自分の素人判断を避けて多数派の判断にとりあえず従うようにする。

専門家の知人が2人や4人の場合、意見が真っ二つに分かれると、私自身で判断しなくてはならないことになる。

そのような面倒な事態に陥ることを避けるために、私は判断に迷うような問題について意見を求めるときは、3人、5人と必ず奇数の専門家に相談することにしている。

●甦る怪物――私のマルクス ロシア篇|佐藤優|文藝春秋ISBN9784163715209200906月|評=○

<キャッチコピー>

若き外交官としてソ連に記任した著者はマルクスと三度目の出会いを果たす。ソ連崩壊を思想的に捉えた野心作、著者初の思想的自叙伝後篇。

<memo>

『私のマルクス』(2007)の後編。「思想的自叙伝の形で、ソ連崩壊について考察することにした」とまえがき。いかにもタイトルが悪く、あまり読まれていないのではないか。しかし本書は、“人間の物語”の切り口からの『自壊する帝国』(2006)の続編でもある。アルべルトというモスクワ大学で学ぶアフガニスタン帰還兵や、ナクーシャ・ツベトコワという閉鎖核秘密都市出身の女子学生など、時代の翻弄される若者が描かれている。

佐藤優■ 自壊する帝国

佐藤優■ 国家の崩壊

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