外山滋比古●「マイナス」のプラス――反常識の人生論
用いるあてもない知識を、多ければ多いほどよいといって、増加させ続けていると、余剰知識がおもしろくない作用をおこすことになる。それが知的メタボリックである。 知識はどんどん使う、使わない知識はさっさと忘れる、捨てなくてはいけないのである。 知的メタボリックにならないためばかりではなく、われわれはよく忘れなくてはいけない。 いつまでもゴミのような思いや情報、知識を頭の中につめ込んでいれば、頭の働きが悪くなって当然である。〔…〕 知識は有力であり、適当に使えば知識は「力」であるけれども、困ったことに、知識が多くなると、自分で考えることをしなくなる。 知識があれば、わざわざ自分で考えるまでもない。知識をかりてものごとを処理、解決できる。知識が豊かであるほど思考力が働かない傾向になる。極端なことを言えば、知識の量に反比例して思考力は低下する、と言ってよいかもしれない。 ――「考える人間」 |
●「マイナス」のプラス――反常識の人生論|外山滋比古|講談社|ISBN:9784062160063|2010年01月|評=○
<キャッチコピー>
幸福な人には「共通する方程式」がある。ミリオンセラー『思考の整理学』の著者による初の幸福論。人生で真にプラスなことマイナスなこととは何か。逆境に対する考え方がガラリと変わる知的発想法!
<memo>
↓同じことを書いているな。これぞ、忘却力。
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