小西甚一●古文の読解
わたくしは、入試で合格点の取れる古文学習を紹介しようとする。
しかし、それは、合格点を取る要領であって、満点を取る方法ではない。よく考えてみたまえ。満点なんて、取ってみたところでどれだけの使い道があるか。
合格さえすれば、あとは自分の専門で、のびのびと成長してくれたまえ。点数などにビクビクしているようでは、とても二十一世紀の日本を背おう人材にはなれない。が、合格しなくては、こもる。
そこで、合格できるだけの点は確保する――というのが、わたくしのねらいなのである。
それも、ギユーギユー詰めの内容と眼の色を変えながら格闘するのでなく、のんびり散歩するような歩調で、たのしく古文の合格点を取ってもらいたい。
およそ三十年間、入試の出題と採点をしてきた罪滅ぼしに、この本を書いた。
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●古文の読解|小西甚一|筑摩書房|ISBN:9784480092731|2010年02月|文庫|評=◎おすすめ
<キャッチコピー>
長年定番であった、あの参考書を復刊。この一冊であなたも古典通!住居・服飾などを通じ作品の背景を知り、様々な古典作品から「もののあはれ」に代表される人々の感性を学びながら、当時の時代背景が詳細に理解できます。受験を離れた大人が、古典をゆっくり味わうための最適なガイドにもなる一冊。
<memo>
ゆっくり読むことにしよう。「まあ、時速25キロぐらいのつもりで、ゆるゆるお願いする。毎回1時間か1時間半ぐらいの単位でひとつの話をまとめてあり、延べ時間で90時間ないし110時間」とプロローグにある。
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