魚住昭ほか●おかしいぞ!警察・検察・裁判所―― 市民社会の自由が危ない!
* 検察というのは、日本の役所の中で、もっとも強大な権限を持つ、人の生死を左右できる、人の自由を拘束できる、人を一生監獄に入れておくことのできる組織です。その組織が、まったくチェックする組織が存在しないまま、やりたい放題をやっているという状況が、いま現実に起きているわけです。〔…〕 もう一つ戦前との共通点を申し上げれば、メディアの翼賛化ということであります。 新聞・テレビの大手ジャーナリズムを中心に、メディアと政府当局、権力との一体化というのは、この10年ほどの間に急激に進んでおります。〔…〕 そして、一体化が進むと同時に、当然のことなんですが、メディアの権力に対する批判機能はどんどん落ちていっています。これは朝日新聞だから、あるいは読売新聞だから、というようにどこの社がどうと言うよりも、各社、共通の現象だと私は見ております。 いま、そういう意味でのメディアの翼賛化、権力との一体化というのがどんどん進んでいて、非常に危険な状況が起きている。 ――魚住昭「いま検察、警察に何が起きているのか」 |
●おかしいぞ!警察・検察・裁判所―― 市民社会の自由が危ない!|魚住昭ほか|創出版|ISBN:9784924718661|2005年08月|評=○
<キャッチコピー>
こんなことで逮捕・起訴されるのか! 公安警察・検察の恐るべき実態。警察vsメディアの攻防。相次ぐ「ビラまきで逮捕」の異常。公安の暴走が市民社会を脅かす!公安の暴走が市民社会を脅かす。
<memo>
ビラ投函で逮捕など公安の暴走、警察裏金問題など知っていて書かないマスコミ。月刊『創』掲載記事の単行本化。5年前にタイムスリップして、魚住昭の「メディアの翼賛化」という言葉に遭遇した。2010年の民主党代表戦、マスコミは“小沢恐し”でいっせいに菅という無能な総理へ翼賛化した。
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コメント
私の友人から「警察は何をするかわからないから気を付けたほうがいいですよ。盗聴なんか平気でしますから、目をつけられたらおしまいです」と忠告を受けました。善良な一般市民に対してそんなことはないだろうと思っていましたが、そんなこともありうるかなという気もするようになりました。
本書はまだ読んでいません。ぜひ読んでみようと思います。
投稿: クレーマー&クレーマー | 2012.04.05 10:03